第18話 意向表明からのファンド選択

■ファンドからの意向表明

「各ファンドからLOIが出揃いました」とFA佐山さんから呼ばれてミーティング。

LOI(Letter Of Intent)とは意向表明書のことで買い手側の、

・株式価値評価額

・取引後の事業戦略

・役職員の処遇

・取引後の経営執行体制

DDの実施

・独占交渉権の付与

・今後のスケジュール

DD、投資委員会、株式譲渡契約の作成、合意、調印、デリバリー)

などが記載されてある。

Q社、R社、H社、各ファンドそれぞれの条件を見比べる。
3社ともにこちらの条件を尊重してくれていた。

①社員の雇用の存続と条件の向上

②社長またはCFOの人材をハンズオンしてくること

③私は会長として仕事を新社長やプロパー幹部に引き継ぐ

④私の2年以内の完全引退

これらの条件は希望通りに考慮してくれた。

今後のビジョンやイグジットの時期などは各社それぞれ特徴はあったが、金額に関してはそれほど大差はなかった。

■ファンドの選定

佐山さんは過去に3社とも取引きがありそれぞれの良さや特徴を説明してくれた。

まんだ「私の中ではほぼ決まっていますが佐山さんの意見を聞きたいです」

佐山さん「3社どこも悪くはないと思います。ただその中でも御社には3社目のHファンドが良いのではと考えていました。H社は経営指導や改善などやるべきことは行いますが、数字が悪くない限りは経営にほぼ口出ししないと言われています。
御社ならHファンドのもとで自社の自由度を維持したまま成長が可能ではないでしょうか?」

さすが佐山さん、ここまで濃い付き合いすると以心伝心である。

まんだ「私もそう思ってました。Hファンドと独占交渉することにします」

Hファンド。
ハリーレイスキャピタル、略してHRCというシンガポールに本社があるPEファンド。
ここと一緒に経営をしていく交渉を始めることにした。

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